Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

東日本の某県に勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

国際情勢

生命倫理関連の話題でちょっと気になることがあったので

昨晩YouTubeをなんとなく見ていたら、ちょっと気になる話題を目にしたので今回はそれについて持論を展開したいと思います。その件の動画とは、以下のようなものです。 絶滅危惧種の野生馬のクローンを作成し、それを種の保存に活かそうという試みについて、…

本の紹介(18); アフリカについて学べた本を2冊紹介します

今回は、最近読んだ本の中から、特に印象に残ったものを紹介します。今日のお題はズバリ、アフリカ情勢です。 (1) 『喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日』著者; トム・バージェス, 集英社 思い返せば日本で近年アフリカのニュ…

岩田先生の著書を参考に感染症の『水際対策』について、色々考えてみた。

最近、私は暇さえあれば岩田健太郎先生の著書を読むようにしています。私は一応、救急専門医資格取得を目指し修行中の医師ですが、感染症 ー特に、アウトブレイクの阻止といった疫学的な話 ー に詳しい訳ではありません。確かに、外来やICUで抗菌薬を処方す…

『安楽死』事件の報道を見て思ったこと

去る7月23日、衝撃的な事件が報道されました。筋萎縮性側索硬化症の女性からSNSを通じて依頼を受けた医師2名が本人宅を訪問し、薬物投与により死なせたとして、嘱託殺人容疑で逮捕されました。 まず安楽死の定義ですが『医事法入門 第2版』(手嶋豊 著, 有斐…

「ヒドロキシクロロキンに関する論文を撤回」と言うので原文を当たってみる。

去る6/5、「COVID-19の治療薬として期待されていた薬剤の一つ、ヒドロキシクロロキン に関して『死亡リスクが上がる』と報告していた論文が撤回された」とするニュースが出回り衝撃が走りました。下記のニュースリンクにもあるように、既に識者(忽那賢志先…

ネット上で誹謗中傷をやらかす以前に考慮しておくべきこと。

(1) Introduction さて、昨日衝撃的なニュースが日本中を駆け巡りました(海外にも衝撃が伝わったようですが)。 (私は見たことがありませんが)"Netflix"で配信されていた人気番組『テラスハウス』に出演していた女子プロレスラーが5/23に死去したというの…

【COVID-19】日本はこのままだとどうなるか予想してみる。

ここ最近、日本国内で感染者数増加のニュースが続いています。3月末になって取り沙汰された「東京都ロックダウン」や「緊急事態宣言」に関して政府は「まだ瀬戸際の状況だ」と言いつつ緊急事態宣言の発令には至っていない状況です。 そんな中、専門家の間で…

【COVID-19】日本のリーダーシップ欠如を危惧する

連日、COVID-19の話題で持ち切りですが、日本国内でも色々と不穏な話題が出て来ていますね。経済対策ということで、和牛や魚のクーポン券を配布するという案が出て来る一方で、東京都を封鎖する可能性も取り沙汰されています。そうゆう国内外の情勢を見て、…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。 Part 8

世間の話題がほぼCOVID-19で占有されていますが、私も最近入手したCOVID-19関連の論文を紹介します。今回紹介するのは今年3月13日にオンライン発表された論文"Critical Care Utilization for the COVID-19 Outbreak in Lombardy, Italy"(JAMA; Grasselli G, …

【COVID-19関連】EU報告「Disinformationの背後にロシアあり」

感染が拡大し、世界中を不安に陥れているSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)。既に日本国内のSNS等でも話題にはなっていますが、偽情報(以下"disinformation"で統一)の流布も深刻ですね。 そんな中、海外(米英)の報道によると、そういったdisinformation…

『知略の本質』を通して考察する災害時のリーダーシップ

今日で東日本大震災から9年が経ちました。あの衝撃的な揺れと、東日本太平洋側一体を襲った巨大津波, そして福島第一原発の事故からもうそんなに経っているとはちょっと信じられません(まだ最近の事のように思える)。そして皮肉にも2020年現在、COVID-19流…

【COVID-19関連】偽情報へ立ち向かうには

先日の投稿でも指摘しましたが、今回のCOVID-19流行に伴い、様々な科学的裏付けのない情報, もしくは意見(以下、"disinformation"で統一します)が、インターネットのみならず公共の電波を通じて流布される事態になっています。さすがの厚労省等公的機関も、…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。 Part 6

少々途切れてしまいましたが、COVID-19/SARS-CoV-2関連論文の和訳シリーズを再開しようと思います。今回は今年3月3日にJAMAに発表された論文"Epidemiologic Features and Clinical Course of Patients Infected With SARS-CoV-2 in Singapore"(Young BE, Ong…

"Bellingcat"なるサイトを読んで、ガチなファクトチェックを知った件について。

いつ頃からか、「ファクトチェック」というフレーズが流行るようになりました。これまで様々な『嘘』 ー 厳密には、裏付けのない憶測, 科学的検証の無い情報, 別メディアで発表された情報を改変し、意図的に別の文脈へ付け替えるetc.ー が、インターネットは…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。 Part 5

今回は、NEJMへ今年2月28日に発表された論文"Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in China"(Guan W, No Z. eat al.)の和訳を載せて行きます。なお、これまで新型コロナウイルスを"2019-nCoV"と呼んでいましたが、最近"severe acute respi…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。Part 4

今回は、今年の2月24日にJAMAへ掲載された論文"Characteristics of and Important Lessons From the Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) Outbreak in China" (Wu Z, McGorgan JM et al.)を和訳して紹介します。 (1) Introduction Chinese Center for Disea…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。Part 3

今日はJAMAに本年2月7日に掲載された論文"Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus-Infected Pneumonia in Wuhan, China"(Wang D, Hu B et al.)を紹介します。 (1) Objective COVID-19で入院した138名の患者につ…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。 Part 2

今回はNew England Journal of Medicineへ今年1月29日に発表された"Early Dynamics in Wuhan, China, of Novel Coronavirus-Infected Pneumonia"(Lin Q, Guan X et al.)を和訳してみました。 (1) 目的 武漢で確定診断された最初の425例を通して、疫学的な特…

せっかくなんで新型コロナウイルスに関する論文を読んでみた。Part1

ダイヤモンドプリンセスの次は、内閣の休校勧告で日本中が騒がしいですね。そのようなご時世ですが、私は新型コロナウイルスに関する論文を読んで、知識をアップデートすることにしました。少々お付き合い下さいませ。 まず、今回はNew England Journal of M…

勝手に妄想。カルロス・ゴーンは如何にして逃亡したのか?

皆様、明けましておめでとうございます!またも久々のブログ更新となってしまいました(幸い、大晦日+三ヶ日に休みを貰えたので書いていますw)。 早速ですが、大晦日にとんでもないニュースが飛び込んできましたね。自身の日産における役員報酬に関する不…

本の紹介(16); 『フューチャークライム サイバー犯罪からの完全防衛マニュアル』

読者の皆様、お久しぶりです。久々の更新になります。今回は、最近読んだ本で非常に印象に残った本を紹介します。 『フューチャークライム サイバー犯罪からの完全防衛マニュアル』(マーク・グッドマン著, 青土社) インターネット, IoT(Internet of Thing…

本の紹介;(15) 『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』

実は私、本ブログでこれまで紹介したもの以上に本を相当数読んでいるのですが、仕事が忙しいこと, 他に紹介したいネタがあるので後回しにしていたんです。ってことで、今日は比較的最近読んだ本『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(…

本の紹介(14); 医学部・看護学部1~2年生に勧めたい本

今回の記事は、またまた書評です。実はこのブログ、『Amazonアソシエイトプログラム』なるものに登録しており、アマゾンで販売している商品を宣伝し、実際に読者が購入すれば売り上げの一部がもらえるようになっています。これまで何度も、医療関係, ないし…

平成という時代。

今日17時、天皇皇后両陛下は退位礼正殿の儀に出席され、正式に退位されました。明日午前0時から、新しい元号『令和』になり、現皇太子殿下が新しい天皇になります。 平成という時代は私が生まれ、成長した時代でした。物心がついたくらいの時期に阪神大震災…

本の紹介(8); 『戦争調査会 幻の政府文書を読み解く』

今日もまた、最近読んだ本を紹介します。前回同様、アジア太平洋戦争に関連した本です。 『戦争調査会 幻の政府文書を読み解く』 著者; 井上寿一, 講談社現代新書 終戦直後の1945年、首相に就任した幣原喜重郎は、「敗戦の原因を調査し、今後の新日本の建設…

ヴェネズエラで何が起きているのか

www.huffingtonpost.jp ここ数日、ヴェネズエラがニュースの話題になっています(上記記事など)。以前からハイパーインフレで国内の経済状況が悪化し、避難民が隣国に押し寄せる状況が続いていました。しかし、現政権(マドゥロ)は退陣するどころか、昨年…

AFCアジアカップ決勝戦の感想

昨日は当直で病院に泊まっていたのですが、なんとAFCアジアカップの決勝戦、日本vsカタールもTVで放映していました。救急外来に来る患者の波が途切れた午前0時ごろ、医局のTVを点けてみたら既に後半戦が始まっており、日本は2-0でビハインド。南野拓実が1点…

グダグダし過ぎだ、日韓レーダー照射問題

昨年末の韓国軍レーダー照射に始まった、日韓関係のこじれ。確かにこれ以外の要素もありますが、更に険悪なムードに向かっています。 www.jiji.com 1/23午後に、海上自衛隊の哨戒機と韓国軍の駆逐艦がまた出くわしたのですが、韓国側は「威嚇飛行」, 日本側…

【今年最後の投稿】歴史は検証されるもの

今年は、明治維新(戊辰戦争)150周年という事で、大河ドラマが『西郷どん』だったり、各地で記念行事が開かれたりしたようです。 明治維新以降、封建制度は終焉(幕府が解体, 身分制度は廃止)に向かい、徐々に西洋の技術・制度を導入する近代化が進められ…

海外メディアで英語のリスニング。そして国際情勢も学ぶ。

数年前から、英語のリスニング練習のつもりでYouTubeで海外メディアのチャンネルを時々視聴しています。私がよく見ているものを紹介すると、 CNN(米国)や、 www.youtube.com BBC(英国) www.youtube.com アルジャジーラ英語版(中東のカタール) www.yout…