Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

東日本の某県に勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

【COVID-19】日本のリーダーシップ欠如を危惧する

 連日、COVID-19の話題で持ち切りですが、日本国内でも色々と不穏な話題が出て来ていますね。経済対策ということで、和牛や魚のクーポン券を配布するという案が出て来る一方で、東京都を封鎖する可能性も取り沙汰されています。そうゆう国内外の情勢を見て、思った事を今回は綴っていきたいと思います。

 

(1) 日本政府/安倍内閣のリーダーシップは?

 先日も本ブログで言及しましたが、今回のCOVID-19の影響は社会の至る所に影を落としており、経済も決して例外ではありません。そんな中、自民党内では訪日客や外出の減少により、和牛や高級魚介類の消費が減少していることを受けて、商品券を配布する案が出ました(下記、朝日新聞とhuffingtonpostのリンク参照)案の定、Twitterなど各所では「休業補償が先だ」, 「現金を給付すべき」等の批判が噴出しています。

 ここで、米国に目を向けてみましょう3/25に議会上院は新型コロナウイルス対策に、2兆ドルの大型経済対策を全会一致で可決。下院で26日に可決されれば成立する見込みです。(下記、日本経済新聞のリンク参照)

その使い道は、

「家計支援として、大人1人に最大1200ドル、子供には500ドルを支給する。労働者は一時帰休や無給休暇などで手元資金が薄くなる可能性があり、4月をメドに現金を直接支給する。失業給付の拡大なども盛り込んだ」

「企業支援には8500億ドルを充てる。中小企業向けに3500億ドルを用意し、雇用を維持して従業員に給与を支払えば、返済を不要とする」

「飲食や宿泊など新型コロナが直撃する産業にも5000億ドルの資金枠を用意し、航空会社への融資に580億ドルを充てる。「国家安全保障の保持」に関わる企業には170億ドルを確保するが、航空機大手ボーイングの救済枠となる可能性がある。借り手企業は従業員の給与水準を一定以上保つなどの条件を課す」

と、企業支援のみならず、家計支援も込みです。

 損害を補填する経済的支援策も無く, しかも法的拘束力を欠く『自粛要請』のみを発行する一方で、あたかも思い付きのような経済支援策しか示せない日本と、早くも経済対策を決定した米国。この意思決定の差を見て、私は「太平洋戦争中の日米を見ているのか?」と錯覚しました。日独伊三国同盟締結以降、対米関係悪化に伴い石油等の禁輸を食らった日本では、海軍が仏領インドシナ, 英領マレー等への南方進出による資源獲得(と、それに伴う対米戦争も辞さないと)主張する一方で、陸軍は独自の試算で「対米戦争は無理だ」と判断し、むしろ対ソ連戦争という形でのドイツとの連携を企図して北方進出を主張。最後まで互いをけん制しあっていました。対米開戦後も陸海軍両者の連携は進まず(大本営内で両者がすれ違った結果、目標が曖昧な折衷案が出来上がったり, 結論が出るまで時間がかかった。そのギャップは前線の指揮官の努力で埋められていた)、特にガダルカナル島攻防戦以降、陸海空の戦力統合が完成し, ホワイトハウスの強力なリーダーシップの下で迅速な意思決定が可能な米軍が巻き返し、日本軍は一方的に壊滅的な打撃を受け敗退を重ねる結果となりました。

 現状の日本は確かに、米国や中国, イタリア, スペイン等と比較するとCOVID-19による死者・感染者数は抑えられており、その一因には現場の医療関係者, 国立感染症研究所厚労省の対策チーム・国立国際医療センター等の専門家チームの努力も考えられます。しかし、肝心の政府 ー 特に首相官邸・行政府 ー は遅々として決定的な対策を打ち出せておらず、恐らく特定の業界団体と利害の一致する政治家の思いついた「商品券配布」という『奇策』を何のためらいもなく掲げているのです。危機的状況なのに、感染対策は現場・専門家集団に任せ切りで、各々の政治家や省庁が好き勝手に思いついた『対策』を提示する様が、戦前・戦時中の日本政府と大本営/陸海軍の動向にそっくりだと思うのは私だけでしょうか?

 

(2) 感染拡大防止のため、政府がすべきことを考えてみる。

https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/tokyo-lockdown

https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-wada-5

 そうした中、東京都では3/25にSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)感染者数が過去最高の41名に達し、今週末(3/28, 29)の外出自粛が呼びかけられています(上記、Buzzfeed Japanの2リンク参照)。せっかく死者・感染者数を(比較的)抑え込めていたのに、ここで感染者数が増えてしまっては、医療機関がパンクして尚更死者数の増加に繋がりかねません。そこで今回は、拙いながらCOVID19-19感染拡大防止の為に私が考えた腹案を提示して本記事を締めたいと思います。

1. 生活必需品(食料品, 衣類など)を販売する量販店, 電気・ガス・水道といったインフラ, 公共放送, 医療機関, 食料品生産, 医薬品・医療機器製造以外の事業所の営業を停止

2. JR, 私鉄, 路線バス等の公共交通機関を営業停止

3. 主要道路に検問を敷設し、人の往来を制限

4. 消費税・所得税・住民税等の減免や、営業制限を受けた企業への補償, 失業対策