Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

東日本の某県に勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

【COVID-19関連】偽情報へ立ち向かうには

 先日の投稿でも指摘しましたが、今回のCOVID-19流行に伴い、様々な科学的裏付けのない情報, もしくは意見(以下、"disinformation"で統一します)が、インターネットのみならず公共の電波を通じて流布される事態になっています。さすがの厚労省等公的機関も、それに黙ってはおれずSNS等を通じて誤った見解・情報への反論(というより訂正)を始めました。

 今回は、そのようなdisinformationにどのような対抗策を講じるべきか、私なりに愚考したので紹介して行きます。

 

(1) Buzzfeed Japanにこれまで通りorこれまで以上に頑張ってもらう。

 Buzzfeed Japanはこれまで、医療に関して(『自称』ではなく)ちゃんと資格や経験のある専門家らとインタビューを掲載し、正確な情報の発信に努めてきています。

https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-sakamoto

この人たちにこれまで通りの取材・報道をしてもらうのはもちろんのこと、巷に溢れるdisinformationを押し流すくらいのインパクトを獲得するために、記事の内容を工夫する, 他のメディアと連携する等のtry and errorを果断に進めてもらいたいものです。

 

(2) NHKに本領発揮してもらう。

 私は子供の時から、NHK総合や教育の教養番組 ー テーマは自然科学, 歴史, 地理, 社会問題と多岐にわたる ー に慣れ親しんできました。今でも、NHKスペシャルクローズアップ現代プラス, 歴史秘話ヒストリア, 英雄たちの選択, ブラタモリetc.と様々な種類のドキュメンタリーや教養番組を暇さえあれば見ています。

 ここまで良質な番組を作れるのであれば、然るべき専門家の指導の下で特集番組を作成し、巷に流布する情報へのファクトチェックや、正確な知見を世間に認知させるだけの影響力は行使できるはずです。

 

(3) Disinformationを発信する本人らに対する調査報道を行う。

 上記(1), (2)に並行して、SNSや公共放送, 紙媒体等様々なメディアを介してdisinformationを発信している自称『専門家』に対する調査報道も必要ではないかと思います。

 具体的には、その人たちの過去の業績, 勤務した機関・施設, 関わった業務内容等を徹底的に調べ上げ、「彼ら・彼女らに感染症対策や災害医療といった分野の知識はそもそも無い」という事実を一般市民へ暴露するのです。

 また、このようなdisinformetionを流す人たちには何らかの真意があるはずなのです。例えば、下記New York Timesが作成したYouTube動画にあるように、1980年代、世界中で「HIV(AIDSウイルス)は米国がアフリカ系や同性愛者を滅ぼすために作った生物兵器だ」という根拠なき報道がなされていました。情報源は旧ソ連KGBで、彼らはわざわざ東ドイツの科学者を公共放送に出演させて自説を強化するような発言をさせています。そして21世紀に入った今日でも、SNSで多数の偽アカウント/ボットを用いて人種差別主義等の過激な主張を大量に流しています。ロシア(そして最高指導者プーチン)の狙いは、西側諸国同士とその市民間の分断を扇動し、その間に自国が有意に立つことにあります。COVID-19についてdisinformationを発信する人々についても、徹底的にその周辺を洗ってその真意を暴き、白日のもとに晒すべきでしょう。

www.youtube.com

 少々拙い考察になってしまいましたが、いかがでしょうか。もし「もっとこうすべきだ」, 「いやそれ違うだろ」というご意見があれば、遠慮なくお申し出下さい。