Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

日本のどっかに勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

【医学部入試】『感染症内科/救急科枠』新設の問題点

 こんばんは。ここ数日間、仕事が忙しいことに加え, 専門医試験の勉強もあったのでYouTubeチャンネルの更新は停止しており、ブログ更新もやや雑になりがちでした。しかしながら、昨日気になるニュースが私の目に止まりました。2023年度の医学部新入生(≒受験生)の中に、感染症内科と救急科の専門領域に進む人向けの枠を新設すると言うのです。SNS上の医療関係者の間では早速批判の声が上がっていました。

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 正直なところ私も賛同しかねます。そもそも、高校生の時点や医学部低学年の時点で決めていた専門領域が、6年後, 或いは初期研修終了時も変わっていない確率はいかほどでしょうか?私の医学部同期ですら、当初産婦人科志望だったのに放射線科に変更したり, 小児科志望だったのに麻酔科になっていたりという人が何人もいます。中には、初期研修2年目の途中までどの領域に進むか決めていなかった人すらいます。つまり、昔の私(or あなた)と今の私(or あなた)が全く同じことを考えるという保証は皆無なのです。この時点で、『感染症内科/救急科枠』という構想はナンセンスなのですが、それ以外にも欠点はあると思います。

 今回は、そうした問題点を動画にまとめてみました。何卒ご視聴の上、ご意見・ご感想をお寄せ下さい。チャンネル登録も是非お願いします。

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