Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

日本のどっかに勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

AFCアジアカップを見ていました

  昨年のW杯ロシア大会のベスト16での敗退からおよそ半年。

  その間に、サッカー日本代表本田圭佑, 長谷部誠が引退表明し、監督も西野朗氏から森保一氏に交代。新体制に移行しました。世代交代の為に、堂安律, 南野拓実, 中島翔哉ら注目の若手も加入し、昨年のチャレンジカップの成績も好調でした。

  しかし、今年になって始まったAFCアジアカップはそう簡単に行っていないようです。「王座奪還」と威勢のいいスローガンを掲げたものの(中島ら負傷離脱者も居ますが)、一点差でギリギリ逃げ切っての勝利が続いており、苦戦の模様です。

  私の周囲やネット上の声も、割と厳しい意見が相次いでおり、先行きは明るいとはおくびにも言えそうではありませんね(汗)

  私は昨年のW杯までサッカーにあまり興味が無く、日本代表の予想外?の善戦や、Jリーグへの海外大物選手の移籍(アンドレス・イニエスタ, フェルナンド・トーレスら)のニュースを聞いて急に関心を持ち出したにわかファンです。ですが今回は敢えて、ド素人目線で今の日本代表(森保ジャパンのアジアカップでの状況)について考えていることを述べたいと思います。

 

(1) ここまでの試合の感想

  まず、初戦のトルクメニスタン戦について。相手にカウンター攻撃からの先制点を許し、その後3点追加して回復させたものの、後でPK点を献上。この試合は失敗としか言いようがありません。大迫勇也が居て助かったようなものかもしれません。

  その後のオマーン戦は、前回の反省があってかディフェンスはしっかりしてきた印象はありました。その次のウズベキスタン戦は大幅なメンバーの入れ替えがありましたが、メンバーの戦いぶりはオマーン戦と大差無い印象を抱きました。

  さて、決勝トーナメント進出後のサウジアラビア戦ですが、賛否が分かれている印象があります。ボールのポゼッション率が、日本代表20%台に対してサウジアラビアは70%台。「こんな戦い方じゃいかんだろ。2011年のアジアカップ(優勝)で香川真司や本田が居た時の方がよっぽど良かった」という意見もある一方で、「ポゼッションだけがサッカーじゃない。2011年だって苦戦した」という意見もあります。

  そして昨日(1/24)のベトナム戦。ベトナムのカウンター攻撃の速さには私も度肝を抜かれました。ディフェンスの連携に批判的意見も多々ある様ですが、権田修一のセーブに救われた事は否めないと私は思います。あと、堂安のPKでの一点だけでなく、せめてもう一点は取って欲しかったとは思います。

  これら5戦を通して、日本代表の主な選手に対して私の抱いた印象ですが、

権田:  批判はあるようだが、危ない所をセーブしたりとそれなりの働きはしている。イエローカードを1枚貰っているのは急所か。

堂安:  要所要所で得点を取ってくれているので、次戦以降も大いに期待できる。イエローカード1枚は心配。

南野:  せっかくシュートしても止められたりと、残念なシーンは多かった。イエローカード1枚も懸念材料。ネット上などでは批判的意見が多い印象。キリンチャレンジカップでの活躍が、期待を上げてしまっていた影響か。せっかくヨーロッパのチームに在籍しているのだし、今後の研鑽・活躍が大いに望まれる。

北川航也:  批判がとにかく多い印象。今後の起用に再考を要する?日本代表に残りたいなら研鑽を積むべき。

シュミット・ダニエル:  ウズベキスタン戦では仕事を果たした印象。正直未知数なので、今後の手腕に期待。

大迫勇也:  やはり半端ないと言われるだけある。フィールドに出ただけでチームの雰囲気が変わる。

伊東純也:  スピードが凄いと思う。今後の活躍に注目したい。

遠藤航・富安健洋:  ネットもメディアも高評価。今後も期待出来る。

乾貴士:  負傷離脱者の為、緊急避難で召集された感はあるが、W杯で活躍しただけに、今回も思う存分活躍して欲しい。

塩谷司:  同じく負傷離脱者の為緊急避難で召集されたメンバーだが、ウズベキスタン戦のゴールは大いに評価に値する。今後も期待出来る。

武藤嘉紀:  実際ゴールを決めたりと、活躍はしている。イエローカード2枚は痛かった。次回イラン戦で活躍して欲しい。大迫と一緒に攻撃を牽引して欲しい。

 

(2)今後のチームマネジメントに期待すること

  まず、交代枠をもっと使って欲しいです。冬とはいえ、郊外に砂漠が広がる中東の試合ですので、熱中症疲労が心配です。加えて、南野みたく「次こそ決めるぞ!」と張り切り過ぎる選手も心配。燃え尽きてパフォーマンスが尚更低下し兼ねないからです。従って、森保監督には選手に無理をさせず、交代枠を適宜使って欲しいです。特に、上記の如くシュミット, 伊東, 乾, 塩谷, 武藤はもっと活躍の機会を与えていいはずですし、負傷からの回復が報じられている東口, 大迫は今後も期待(特に東口は、アジアカップで出番がないので完全に未知の領域)が出来ると思います。

   また、ネット上では準決勝のイラン戦は「厳しいのでは」という意見が多い気がします。イランはFIFAランキングでアジアのトップを維持していますし、W杯でもポルトガル, スペイン相手に奮戦したようなので、私も同感です。イラン戦(或いはそれ以降の試合)の結果次第では、森保監督の進退に関する議論を進めても良いのではないかと思います。そして、万が一森保監督の後釜が必要になった場合は、ヨーロッパのチームを指揮した経験がある外国人の招聘は実行に移すべきかと思われます(私はガチなサッカーファンではないので、「具体的な候補を挙げろ」と言われても分かりません)。

  また、今後の日本代表のメンバー選考はまだまだ検討の余地があるのでは、と思います。香川は今回召集されていませんが、私がネットでちょっと調べた限りでは、現在在籍するドイツのチームで出場機会が乏しいとのこと。移籍の噂もあるそうですが、今後移籍等してヨーロッパで思う存分暴れ回って貰えれば、日本代表へ復帰及び活躍は十二分に期待出来ると思います。また、これはド素人の中途半端な私見ですが、海外大物選手が移籍しまくっているヴィッセル神戸内から、イニエスタ, ダヴィド・ビジャ, ルーカス・ポドルスキらに『しごかれた(?)』結果成長した若手選手がいれば、登用しても良いと思います(トーレスらが移籍したサガン鳥栖も、考慮の内?)。

 

  いずれにせよ、3年後のカタールW杯でベスト16を突破したいのであれば、各選手の奮起と切磋琢磨が尚更求められます。また、適切なリーダーシップとチームマネジメントの取れる者の存在も必要です。2022年は、期待を裏切らぬ活躍を祈って止みません。