最近、空き時間などに救急専門医試験の勉強をしているのですが、過去問には年度により、その年に話題となった感染症に関して出題されていることがあります。また、救急医の標準テキストには新興・再興感染症に関する項目があります。
その勉強の過程で獲得した知識を、暇がある時に動画にしてきたのは以前述べた通りですが、今回は2009年から翌年にかけて世界的に流行した新型インフルエンザ(H1N1インフルエンザウイルス)や, トリインフルエンザに関してまとめて解説した動画を紹介します。
その頃私は医学部2年生くらいでしたが、今のCOVID-19ほどの危機感は感じませんでした(臨床現場にまだ出るような学年ではな買ったからでしょうか?)。でも勉強してみると、パンデミックがなぜこんなに起きるのかが改めて分かったような気がします。
昔、ジャレド・ダイアモンド氏の著作『銃・病原菌・鉄』を読んだ際に、「南北アメリカ・オーストラリアの先住民は、ヨーロッパ人の持ち込んだ天然痘, 麻疹等に免疫が全くなかったので、あっという間に人口を減らした」, 「疫病の病原体の多くは、人類が家畜化した動物由来」等の記載があったと記憶しています。このトリインフルエンザも、養鶏場でウイルスが増殖したり, 鶏を生きたまま販売する市場でヒトに感染するといった形でアウトブレイクを起こしたのです。