Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

日本のどっかに勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

【妄想シミュレーション】もしゴルゴ13が鬼滅の堕姫の『排除』を依頼されたら Part 2

 皆さんこんばんは。現役救急医です。今日は前回に引き続き、「ゴルゴ13が堕姫を『排除』する依頼を受けたらどうなるのか」ということを極力真面目に考察していきます。

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前回の考察では、『鬼滅の刃』時代設定が大正時代であることを踏まえた上で、

  • ゴルゴ13はやはり命中精度と信頼性が高く, また故障時の部品調達や狙撃時の敵襲への対応も容易な銃器を調達するであろうこと
  • 卓越した情報収集網と過去に請け負った仕事のお陰で、鬼の存在はおろか, 鬼の弱点等も把握している可能性があること

を指摘しました。今回は、ゴルゴ13が ③ 堕姫『排除』に向けてどのような準備を行うのか?, 及び ④ ゴルゴ vs 堕姫の勝敗予想 を行ってみようと思います。

 

③ 堕姫『排除』に向けた準備

 最初に、ちょっと謝罪せねばならないことがあります。前回のpart 1で私は「ゴルゴ13が既に鬼の存在や弱点等を認識している可能性がある」と指摘しましたが、「堕姫=鬼であるとゴルゴ13が事前に察知可能か」についての考察を怠っていました。詰めが甘くなり、申し訳ありません。既に放映された『遊郭編』のエピソードでは、堕姫の雇用主の妻が「子供の頃に祖母から『同僚/後輩に暴力・暴言を繰り返した稼ぎ頭の花魁が居た』という言い伝えを聞いたが、堕姫の言動や癖がその問題の花魁に似ている」(※私なりの要約が入ってます)という内容のことを堕姫に向かって言い、その直後に堕姫に殺害されています。問題は「堕姫に、言い伝えられた問題の花魁と関連性があるかもしれない」という疑惑を、雇用主の妻以外も持っていたのか?ということです。

 もし雇用主の妻以外も同様の疑惑を抱いていた場合、ゴルゴ13の情報網に引っかかる可能性が上がります。他方、雇用主の妻しか疑惑を抱いていなかった場合、ゴルゴ13が事前に堕姫が鬼であることを把握しきれずに任務に向かうこととなります。後者のパターンの方が、ゴルゴにとって不利であることは明らかです。

 取り敢えずここでは、ゴルゴ13が事前の情報収集(吉原周辺で雇った情報屋や, 客に成り済まして遊郭に入り込むといった手段を通じたもの)により「堕姫=鬼」と事前に認識したという仮定で進めてみます。間違いなくゴルゴは、それ相応の武器を準備するでしょう。具体的には、

  • シナリオ1: 身分を偽って日輪刀を製作している刀鍛冶にコンタクトを取り、自分専用の日輪刀を作成してもらう
  • シナリオ2: デイブ・マッカートニーに比肩する銃職人へ、鬼を殺傷可能な銃器と弾薬の製造を特注する

の2つのシナリオが予想されます。ゴルゴ13=狙撃 or 銃撃」というイメージがありがちですが、実際のところライフルや拳銃以外武器(ex. 刃物, 戦闘機)で任務を遂行したり, 格闘で相手を制圧or殺害するエピソードも複数あります。従って、ゴルゴが日輪刀で鬼の『排除』に臨むことがあっても不思議ではありません(シナリオ1)。

 一方で、ゴルゴ13が鬼との近接戦闘をハイリスクと見做し、遠距離からの狙撃を選ぶ可能性も排除できません(シナリオ2)。しかし以前から強調しているように、日輪刀以外で鬼を殺傷できるものは日光か藤の花くらいしかありません。では、どんな銃器と弾薬を調達すれば良いのか?これについては、今年1月1日2日に連続で更新した当ブログの記事でも考察した通りです − つまりゴルゴ13は、太陽光のエネルギーを超えるモノ(放射線, 紫外線など)を堕姫に投射してしまえば勝機があるのです。しかし令和の現在ですらデス・スターなんて存在しないし, 原爆が実用化されたのは1940年代です。大正時代に存在する, より現実的な手段を考慮せねばなりません。私が思いついた候補は、以下の2つだけでした。

これらの技術を応用し、再生する前に堕姫の身体を一気に高温で焼き払ってしまえば倒せるかもしれません。火炎放射器を使用する場合、堕姫との距離を詰める必要があり、反撃された拍子に引火してゴルゴ13自身に危険が及びます。他方、堕姫の身体を消滅させるに足る量の火薬や燃料をライフルの銃弾に収納し切れるとは思えません。加えて、いくら武器に精通しているとはいえ、私はこれまでゴルゴ13が重砲の類をぶっ放しているエピソードを見たことがありません(そもそも重砲等は持ち運びに不便であり、ゴルゴの好みに合わないと思います)。従って、もしどうしても焼夷弾の類を使用したい場合は、どこからか飛行機を入手し, 上空から堕姫の頭上へピンポイントで投下する必要があります。しかし飛行機は騒音を出すので、容易に気付かれてしまいます。またいくらピンポイント爆撃を図ったとはいえ、焼夷弾なので吉原全体に延焼しかねませんゴルゴ13が自身に課しているルールの一つに、「標的と関係のない人間(or生命)を巻き添えにしない(止むに止まれず巻き込んだ場合は、それ相応の賠償を行う)というものがあり、それに反する可能性がある方法です。

 そうなるとやはり、日輪刀による白兵戦が堕姫『排除』手段の有力候補になるのではないでしょうか。

 

④ 堕姫 vs ゴルゴ13の勝敗は?

 まず、ゴルゴが日輪刀で堕姫殲滅に挑むシナリオを検証します。堕姫はこれまで数多の人間を食うことで力を蓄えた上弦の鬼で, 帯を使って相手を取り込む・距離を置いて相手に攻撃を加えることが可能です。他方、ゴルゴ13シリーズに何冊も目を通した方ならお分かりと思いますが、彼の白兵戦の実力も侮れません(想像がつかない方は今からでも遅くないので、コンビニ等でゴルゴ13シリーズをお買い求め下さい笑)ゴルゴの『勝利』は五分五分以上だと私は思います。

 では、ゴルゴが事前のリサーチで「堕姫=鬼」と察知できずに『排除』に臨んだ場合はどうなるのでしょうか?当然ながら、通常の銃器による狙撃で堕姫は殺害できません。そして堕姫は狙撃手への反撃を即座に開始する筈です。さあ、どうするゴルゴ13…!?

シナリオは2つ考えられます。

1. 堕姫の反撃で負傷しながらも辛うじて逃走した後、仕事の依頼主に報酬を全額返金する(依頼された仕事を失敗したので)。その上で失敗の原因を究明し、その過程で堕姫が鬼であることに気付く。そして、堕姫『排除』という自分自身の目標達成の為に動き出す。

2. 堕姫の反撃を交わす中で、堕姫が鬼であることに気付く。持ち合わせた知識, 及び 白兵戦の中で見出した堕姫の弱点を巧妙に利用し、最終的に堕姫『排除』を達成する。

いずれにせよ、i. 依頼された仕事に失敗したら、依頼主へ率直に報告し, 前払いされた報酬を全額返金する, ii. 失敗したら、その原因究明を徹底的にやる, iii. 常人なら明らかに不利な逆境も、その精神力や頭脳, 身体能力等で克服し敵を倒す, のがゴルゴ13です。また、これまでのエピソードで、一度『排除』に失敗した標的へ(報酬を返金した上で)再度挑戦して成功させたものが(私の記憶が間違いでなければ)あった筈です。

 

 私の考察(妄想)は以上になります。正直なところ、ゴルゴ13を贔屓にしてしまった感が否めません。人間というものは常にバイアスを伴っており、他者に指摘されて矛盾に気付くことはよくあります。「ここは流石におかしいだろ!」という点がありましたら、遠慮なくご教授下さい(笑)