今年、補助金をもらう見返りに文科省官僚の子息を裏口入学させ、女子受験生の点数を意図的に足切りしたという2重の不正が発覚した東京医大。
東京医大、女子受験生を一律減点 - Voice of ER ー若輩救急医の呟きー
医学部裏口入学について思う事 - Voice of ER ー若輩救急医の呟きー
これらを調査していた第三者委員会が最終報告書を発表したそうですが、またまた衝撃的な事実が発覚しました。
前理事長宛ての手紙で、「合格したら3,000万円を大学に寄付する」と申し出た人がいたそうです。また、受験生の名簿の横に寄付金と思われる数字が書かれていたとのこと。
また、国会議員が入試に介入した疑惑も浮上しました。前理事長がとある国会議員から頼まれて、特定の受験生の為に便宜を図った他、大学関係者が、特定の受験生の名前と受験番号を別の国会議員へ送っていた事が判明したのです。
しかも、予備校で「試験問題を入手した」と言った受験生が居た事が判明しました。報告書では「問題指摘に留め、判断は保留する」とされていますが、試験問題が事前に漏洩していた疑いが残ります。
海外を含め、大学運営の為に、寄付金が集めやすいOB/OGの子弟を優先的に合格させる事例は結構あるそうです。(考え方にはよりますが)不公平だと感じる方も多いと思いますし、それならそうと入試要項等で「寄付金を出してくれる人の子弟を優先して合格させます」という旨を明記すればいいのです。
加えて、何が交換条件かは明瞭でありませんが国会議員に『忖度』(?)して特定の受験生を優遇したり、受験生の個人情報を漏洩したりと、またもや国家の中枢に関わる人間が不正に関与していた疑惑も明らかになりました。1私大の医学部不正入試に、永田町・霞ヶ関の腐敗(コンプライアンスの欠如)が関与していたのです。もはや想像したくもありませんが、森友・加計学園問題並みの不正が隠れているなんてこともあり得るかもしれません。
この1年、医療界のメチャクチャなガバナンスを通じて、日本という国家のガバナンスの欠陥も感じる事が多かったように思います。現状を適切に是正せず放置すれば、いずれ破滅的な未来が日本に訪れるのでは、と危惧を強めずにはいられません(下記リンク参照)。