Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

東日本の某県に勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

【文科省汚職】何だ、このドラマみたいな展開は

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   ↑もうニュースになっているので、ご存知の方も多いでしょうけれども文科省の科学技術・学術政策局長が受託収賄容疑で逮捕されたのに続き、国際統括官が宇宙航空研究開発機構(JAXA)に出向中、医療コンサル会社に便宜を図った見返りに接待を受けたため収賄容疑で逮捕されました。

 この2つの事件を簡潔にまとめてみると、

1. 科学技術・政策局長のケース

  東京医大を国の補助金がもらえるプログラムに選定してあげるかわりに、局長の息子を東京医大へ入学させてもらった。

2. 国際統括官のケース

  JAXAに理事として出向中、医療コンサル会社の業務に便宜を図ってあげた。見返りに、同社役員から高級飲食店等で計約140万円相当の接待を受けていた。

という事です。

 しかも、「事実は小説よりも奇なり」とは言い過ぎかもしれませんが、2.に関与した医療コンサル会社役員は、1.の政策局長と東京医大幹部(学長ら)を引き合わせたというのです。俗に言う『フィクサー』的存在ですね。何なんだこのドラマみたいな展開。

 やはり、①組織内の人間が止めに入らない/入りにくい(組織内の感情的融和を優先する), ②これら意思決定のプロセスが外部の人間には見られていない(不透明性), という環境が不祥事を招いたと考えます。そうでなくんば、何故東京医大内部の人間が学長らの不正に反対しなかったのでしょうか。何故局長が逮捕されるまで情報が公にされなかったのでしょうか。文科省JAXAも、何故誰も局長や統括官の決定/意見に疑義を挟まなかったのでしょうか(東京地検特捜部が立件したということは、この不正に気付いて内部告発してくれた人間が居た可能性もありますが)。もし意思決定の場に第三者が居たら、こんな決定を下したでしょうか。

 そして、この事態に私が抱く懸念は以下の通りです。

文科省へ国民の疑念が増した結果、本来必要な政策に対してまで逆風が強まる。

東京医大・医療コンサル会社と医療分野の人間が汚職に関与した。これにより医療業界に対する一般市民の疑念が深まる。

JAXAへの不信が拡大した結果、日本の宇宙開発に支障を来す(バッシングや, JAXAへの就職希望者が減少 etc.)。

④今後も似たような不祥事が官公庁や研究機関/大学(医学部を含む)で繰り返され、国民の不信感も益々強まる。

 起きてしまった以上、徹底した『後始末』が必要です。事実関係を究明し、公表するのです。その上で、事実を分析し、再発防止策を講じるべきです。それに加え、文科省等と利害を異にする専門家と一般市民から、事実関係の分析結果と再発防止策に対する批評を受けた上で、それに応じて修正を行うのが妥当と考えます。