Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

東日本の某県に勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

【熱中症・猛暑関連】失敗する組織、学校(或いは教育委員会)

headlines.yahoo.co.jp

 

  ↑連日の猛暑と、熱中症事案の発生がニュースのヘッドラインを飾っています。全国各地どの学校も(学校に限った話ではないと思いますけど)、予定されていた年中行事を強行してしまい、遂に死者が出たのは皆様もご存知かと思います。

  昨日、私の勤務する病院にも、猛暑の中スポーツ大会を開催した某高校から4名生徒が搬送されてきました。消防隊から入った情報では、体調不良の生徒が多数居たので多数傷病者事案となってしまい、なんとドクターヘリが出動して救急医(私の先輩ら)と専門看護師がトリアージ等をやっていたそうです!

  気象庁といった公的機関が、連日高温について警報を出していました。それでも開催に踏み切った理由は何なのでしょうか?中止・延期という選択肢を何故選ばなかったのでしょうか?当事者に聞いてみないと分かりませんが、合理的な議論・思考が働いていなかった事は間違いないでしょう。

  以前から本ブログで言及していますが(下のリンク)、日本軍は

①前線で起きた事態を学習しない(情報によるフィードバックの欠落, 或いは軽視)

②頭の中で描いた主観的な状況に基づいて判断を下してしまう(プランAしか存在せず、プランBは考えていない。そして目の前の状況が変わっても皆が無理矢理プランAで乗り切ろうとする)

voiceofer.hatenablog.com

といった戦略の不味さのせいで、壊滅的な敗北を重ねたのです。時代や組織は違えど、学校・教育委員会も、厚労省・医師会・大学病院幹部らも、似たような錯誤を繰り返していると考えているのは私だけでしょうか。70年前だから忘れてしまったのか, 或いは70年間失敗の原因をロクに検証せずに来たツケが回って来ているのか?私はむしろ後者であると推測しています。

 学校・教育委員会は、生徒・児童の健康や天気予報といった科学的な事実に基づいて結論を出すべきであり、「昔はこうだった」・「私たちだけは/今日だけは大丈夫」・「これは伝統行事だ」といった根拠なき『思想』は判断基準には本来なり得ないのです。