Voice of ER ー若輩救急医の呟きー

日本のどっかに勤務する救急医。医療を始め、国内外の問題につきぼちぼち呟く予定です。

しつこいパンデミックについての思いをひたすら綴る。

こんばんは。現役救急医です。先日、COVID-19の第6波の影響が私の同僚にまで及んでしまったことについて思ったことをブログに綴りましたが、YouTubeにも動画にして上げることにしました。 youtu.be 2019年末に中国で発生し、瞬く間に世界に広がったSARS-CoV-…

第6波を通して感じたこと。

みなさんこんばんは。現役救急医のカ医ロ・レンです。今日は久々に?私の近況も交えて、このCOVID-19第6波や, 政府の政策などに対して私が抱いている思いを暴露しようと思います。 私は地方の2次病院勤務ですが、この第6波の影響は患者数増加だけに留まりま…

ウクライナ情勢に関する雑感など。

こんばんは。現役救急医です。今日は一応病院に出勤中ですが、COVID-19第6波の影響をまた体感し, 人様の健康や生命を預かっているという事実を再認識し, また国内外の陰鬱となるようなニュースを思い出して心が乱れつつあります。心の整理を付けたいので、ブ…

ちょっとだけメンタルが回復したかも知れない

こんばんは。現役救急医です。金曜日、どうしようもなく気分が落ち込んでいました。一旦、COVID-19だの, ウクライナとロシアの戦争だのといった陰鬱な話題しか提供しないTVや新聞, Twitter等SNSを全て無視しました。幸い、土日は仕事が元々休みの予定だった…

心停止後の脳波変化の治療について

こんばんは。現役救急医です。この領域にいると、心停止への蘇生処置後に自己心拍が再開した患者の診療に携わる機会が多いです。特に救命センターでは、脳波を計測して中枢神経予後判定に活かすということもあります。今日は、関連する話題で書かれた論文を…

【ウクライナ侵攻とCOVID-19】もう末法の世なのでしょうか

こんばんは。現役救急医です。昨日まで、ウクライナ情勢に関してブログやらTwitterやらでキレ散らかしていましたが…正直なところそろそろ精神的に参りそうです。 news.yahoo.co.jp ライブ - Yahoo!ニュース あまり詳細は言えません(身バレ防止+守秘義務の…

【恥を知れプーチン】マレーシア航空17便撃墜事件を覚えていますか

こんにちは。現役救急医です。ウクライナ情勢が遂に『最後の一線』を超えてしまったようです。本日(2022年2月24日)、ロシア軍がウクライナ領内へ侵攻作戦を開始。首都キエフにも空爆・砲撃等が加えられているとのことです。ウラジーミル・プーチンは、国際…

これ以上ウラジーミル・プーチンの暴虐を許すな

こんばんは。現役救急医です。以前このブログで触れたウクライナ-ロシア間の緊張・紛争状態ですが、またもロシア側が挑戦的な行動に出ました。 voiceofer.hatenablog.com 2014年初頭のウクライナでの政権交代やロシアによるクリミア併合に『便乗』(?)して…

COVID-19により肺移植した患者の予後

こんにちは。現役救急医です。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19とも呼ぶ)は様々な合併症や後遺症を来しますが、今日は「重症COVID-19患者へ肺移植をしました」という米国の報告を紹介してみます(2022年1/27発表, doi: 10.1001/jama.2022.02…

不活化ワクチン2回接種済の人へmRNAワクチンでブースター

こんばんは。現役救急医です。日本では採用されていませんが、世界中の多くの国では、中国企業'Sinopharm'製のコロナワクチン'CoronaVac'を採用しています。CoronaVacも、mRNAワクチン(ファイザー社製, モデルナ社製)・アデノウイルスベクターワクチン(アス…

毒蛇咬傷に関するreview Part 2

こんにちは。現役救急医です。今日は前回に引き続き、NEJMヘ1/6に掲載された毒蛇咬傷に関するreview記事の内容を紹介します。前回(下のリンクから閲覧可能)では疫学・病態生理・症状や診断について書いていましたが、今回は治療に関する話です。 voiceofer…

毒蛇咬傷に関するreview Part 1

こんばんは。現役救急医です。今日は、今年1/6にNew England Journal of Medicineへ掲載された毒蛇咬傷に関するreviewを紹介してみようと思います(Seifet SA, Armitage JO. et al., N Engl J Med. 2022;386:68-78)。長文になるので、Part 1とPart 2に分けて…

虚血病変が大きい急性期脳梗塞への血管内治療

こんばんは。現役救急医です。今日は日本から発表された論文を紹介してみます。筆者は兵庫医科大学の先生方で、論文自体は2022年2/9に発表されています(Yoshimura S, Sakai N. et al. 'Endovascular Therapy for Acute Stroke with a Large Ishcemic Region.…

欧州におけるオミクロン株の振る舞い

こんばんは。現役救急医です。今日は、オミクロン株に関する文献を新たに2個見つけたので、ちょっと紹介してみます。和訳が雑だったり, 割愛している部分があったりしますが、どうかご了承ください。 (1) オランダの2021年11月〜今年1月中旬のデータ(Eggink …

COVID-19に合併したムーコル症のReview

こんにちは。現役救急医です。今日はLancet Microbiologyへ今年1/25に発表された、COVID-19に合併したムーコル症(真菌感染症の一種)に関するreviewを紹介してみようと思います(https://doi.org/10.1016/S2666-5247(21)00237-8 )。 (1) 背景 COVID-19が重症…

ウクライナ情勢について - 日本も他人事ではない -

こんにちは。現役救急医です。昨年末から、ウクライナとロシアの間での緊張がまた高まっています。最近ではロシア-ウクライナ国境, ベラルーシ-ウクライナ国境, クリミア半島へロシア軍部隊が配備されており、ウクライナ国内はもちろんのこと、米国をはじめ…

南アフリカからの報告 − オミクロン株の重症度など −

こんにちは。現役救急医です。昨年末から世界を騒がせているSARS-CoV-2オミクロン株ですが、最初に発見を報告した南アフリカから、臨床経過等に関する報告が出たそです。2022年1/19にLancetへ公表されました(Wolter N, Jassat W. et al., Lancet 2022; 339: …

視点を切り替え、前を向く - 埼玉県医師殺害事件で私の思ったこと 其の二 -

こんばんは。現役救急医です。昨日同様、今日も埼玉県の訪問診療医殺害事件について思ったことを綴っていきたいと思います。Twitter上では、医療従事者の様々な感情・意見が飛び交っていました。皆相当な衝撃を受けていることは一目瞭然で、なんというか、負…

ただただ痛ましい - 埼玉県の医師殺害・立てこもり事件の報道で思ったこと -

2022年1/28午前、衝撃的なニュースが日本中を駆け巡りました。60歳代の男が、猟銃を持って, 訪問診療の医師を人質に自宅に立て篭ったというのです。しかも、医師に同伴していたスタッフ2名も銃で撃たれて負傷していたとのこと。警察が出動し事態解決に努めま…

スコットランドの妊婦におけるSARS-CoV-2感染とコロナワクチン接種

こんばんは、現役救急医です。YouTube動画のネタにしたいことが思い浮かばない(全くない訳ではないが、構成を考えたり, 編集するのが面倒臭い)のでブログ更新します。この記事の題名通り、興味深い論文を発見しました。2022年1/13にNature Medicneへ発表さ…

英国でのブースター接種の効果

こんばんは。現役救急医です。COVID-19の患者数増大が止まりませんね。そんなご時世だからこそ、コロナワクチン接種 − 特にブースター接種に関するデータを紹介してみようと思います。今回参考にしたのはNature Medicineに今年1/14に発表されたもの(Andrews…

思春期における重症COVID-19に対するファイザー製コロナワクチンの効果

こんばんは。現役救急医です。ファイザー製mRNAワクチンの効果について、興味深い論文を最近発見しました。今年1/12にNew England Jornal of Medicineに掲載された"Effectiveness of BNT162b2 Vaccine against Critical Covid-19 in Adolescent."(Olson S.M.…

交通事故を起こした運転手の大麻成分血中濃度に関する研究

こんにちは。現役救急医です。New England Journal of Medicineからのメルマガをチェックしていたら、非常に興味深い論文を見つけました。カナダで大麻合法化後に、交通事故を起こした運転手における大麻成分血中濃度を解析した研究です(N Engl J Med. 2022;…

オミクロン株に関する文献まとめ

みなさんこんばんは。現役救急医です。今日は、最近話題のオミクロン株について自分なりに調べて、文献を3つ発見したのでそれを紹介してみます。 (1) 南アフリカからの入院患者に関する報告(Maslo C., Friedlamd R. et al., JAMA, 2021年12月30日発表, DOI:…

「◯◯が担当大臣/首相だったから…」は本当ですか?

皆さんこんにちは。現役救急医です。SARS-CoV-2感染者数がまた急増し、一部地域では蔓延防止措置が適用されました。 news.yahoo.co.jp 「まん延防止等重点措置」広島・山口・沖縄への適用を正式決定 約3カ月ぶり 9日から31日まで(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニ…

また感染者数が増えていますが

こんばんは。現役救急医です。ワクチン接種拡大により落ち着いていたSARS-CoV-2感染者数が、最近また増え始めています。東京では300名以上で感染が確認され、沖縄に至っては早くも第6波が来たとすら言われています。 【速報】東京都で新たに390人感染 前日(1…

【妄想シミュレーション】もしゴルゴ13が鬼滅の堕姫の『排除』を依頼されたら Part 2

皆さんこんばんは。現役救急医です。今日は前回に引き続き、「ゴルゴ13が堕姫を『排除』する依頼を受けたらどうなるのか」ということを極力真面目に考察していきます。 voiceofer.hatenablog.com 前回の考察では、『鬼滅の刃』時代設定が大正時代であること…

【妄想シミュレーション】もしゴルゴ13が鬼滅の堕姫の『排除』を依頼されたら Part 1

皆さんこんばんは。現役救急医です。幸い私は1/1~3の間、あまり忙しくなかったので1/2夜間に放送されていた『鬼滅の刃 遊郭編』を見ることができました。遊郭編に登場する悪役は堕姫という上弦の鬼です。これまでのストーリーを見るに、堕姫は 江戸期?から…

パルパティーンと鬼舞辻無惨が戦ったらどうなるのか妄想してみた。

こんにちは。現役救急医です。今日は、「鬼滅の刃の悪役とスターウォーズの悪役が対決するとどうなるのか」を妄想するシリーズの第2回です。前回は「猗窩座 vs ダース・ヴェイダー」でしたが、今回は悪の首領同士の対決 − すなわち、鬼舞辻無惨とパルパティ…

ダース・ヴェイダーと猗窩座が戦ったらどうなるか妄想してみた。

新年あけましておめでとうございます。現役救急医です。2022年の初記事は、普段とだいぶ趣向を変えてみます。 実は大晦日にYahooニュースを見ていたら、たまたま面白そうな記事を見つけたのです。『空想科学読本』等の著書で有名な柳田理科雄先生による、『…