書評
こんにちは。今日は久々に(?)YouTube以外のネタでブログを更新します。以前私はこのブログで『喧嘩両成敗の誕生』なる書籍を紹介しましたね。その本で、『衡平感覚』という専門用語が登場します。この定義は「復讐を行う時、双方の損害が等価となるように…
もう既にニュース等で皆さんはご存知かと思いますが、緊急事態宣言が再度発出されました。埼玉・東京・千葉・神奈川が対象であり、飲食店の営業時間短縮や夜間の外出の自粛等を要請する内容となっています。 医療関係者の間でも様々な意見が出ているようです…
こんにちは。今日は当直明けで早上がりなので、ブログをせっせと更新します。例年であれば、この時期は帰省ラッシュで鉄道/新幹線も航空機も高速道路もごった返していますが、Covid-19のパンデミックが未だに猖獗を極める現在、流石に人波は縮小気味のようで…
今日は久々に、最近読んだ本の書評行きます!『喧嘩両成敗の成立』(清水克行 著, 講談社選書メチエ) です。この本の題名の通り、日本には『喧嘩両成敗』という概念がありますが、その起源を歴史から探ろう、的な内容です。 なお室町時代は、歴史学者の間で…
こんにちは。今日はYouTubeネタ・Covid-19ネタ・医学ネタのいずれからも離れて、Twitter等で見かけたニュースについて思ったことをぶっちゃけます。 (1) 環境のことを心配するなら… 昨日の朝、NHKニュース7の画面キャプチャーとともに、以下のようなツイート…
以前、私は何度かブログで米国情勢について言及していたと思いますが、今回はYouTube動画にしました。 youtu.be 動画で紹介した本はいずれも過去に紹介しています。日本での発売は2018年と2年前ですが、いずれも軽視できない内容です。2015-16年の選挙時には…
こんばんは。数日ぶりの更新となりますが、今日はYouTubeへの動画アップロードの告知です。 youtu.be ここ1週間、2020年のノーベル賞受賞者発表でニュースが賑わっていました。毎年のことですが、いつもマスコミは「日本人受賞者は今年は…!?」とお祭り騒ぎ…
以前から本ブログでは、日本史や人類史に関連する本を何回か紹介していますが、今回も同様の書籍を幾つか紹介してみようと思います。 (1) 『境界の日本史 地域性の違いはどう生まれたか』著者; 近江俊秀, 森先一貴 朝日新聞出版 現代日本においても、方言や…
今回は、最近読んだ本の中から、特に印象に残ったものを紹介します。今日のお題はズバリ、アフリカ情勢です。 (1) 『喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日』著者; トム・バージェス, 集英社 思い返せば日本で近年アフリカのニュ…
最近、私は暇さえあれば岩田健太郎先生の著書を読むようにしています。私は一応、救急専門医資格取得を目指し修行中の医師ですが、感染症 ー特に、アウトブレイクの阻止といった疫学的な話 ー に詳しい訳ではありません。確かに、外来やICUで抗菌薬を処方す…
最近、COVID-19関連で様々なテレビ局に引っ張りだこの教授が居ますね。東京大学の児玉龍彦教授です。まだ記憶に新しい方も居ると思いますが、その人、2011年の東日本大震災・福島第一原発事故の時にもテレビや国会で盛んに発言していました。その時私はまだ…
今日は8/15, 日本がポツダム宣言受諾を表明し、第二次世界大戦にて連合国へ降伏して75年経過した日です。そんな日ですが、今回は第二次世界大戦 ー 特にアジア太平洋戦争 ー における、日本が関与した非人道的行為に関連する著書を紹介します。 『「BC級裁判…
私は暇さえあればよくYouTubeを試聴するのですが、最近ハマっているチャンネルがあります。『俺の世界史ch』といって、世界史好きなチャンネル所有者(歴史専門の家庭教師のようです)が世界史に関する様々な知識を披露しています。 そのチャンネルが上げて…
さて先日、Twitterで『#気が滅入る状況をさらに滅入らせてくれる映画』というハッシュタグが私のタイムラインに登場しました。ここ数日のCOVID-19感染拡大と緊急事態宣言を巡る騒動のためか『#気が滅入る状況を忘れさせてくれる映画』というハッシュタグがト…
今日で東日本大震災から9年が経ちました。あの衝撃的な揺れと、東日本太平洋側一体を襲った巨大津波, そして福島第一原発の事故からもうそんなに経っているとはちょっと信じられません(まだ最近の事のように思える)。そして皮肉にも2020年現在、COVID-19流…
読者の皆様、お久しぶりです。久々の更新になります。今回は、最近読んだ本で非常に印象に残った本を紹介します。 『フューチャークライム サイバー犯罪からの完全防衛マニュアル』(マーク・グッドマン著, 青土社) インターネット, IoT(Internet of Thing…
実は私、本ブログでこれまで紹介したもの以上に本を相当数読んでいるのですが、仕事が忙しいこと, 他に紹介したいネタがあるので後回しにしていたんです。ってことで、今日は比較的最近読んだ本『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(…
今回の記事は、またまた書評です。実はこのブログ、『Amazonアソシエイトプログラム』なるものに登録しており、アマゾンで販売している商品を宣伝し、実際に読者が購入すれば売り上げの一部がもらえるようになっています。これまで何度も、医療関係, ないし…
今日はまた本の紹介を行いたいと思います。 『日本型リーダーはなぜ失敗するのか』(半藤一利 著, 文春新書) 過日紹介した、半藤一利氏の著作です。この本もまたアジア太平洋戦争時の日本軍の首脳部の意思決定などを検証し、望ましい参謀像, リーダー像を指…
今回もまたまた書評です。これまで何回も第二次世界大戦 ー 特にアジア・太平洋戦争 ー に関する著作を紹介してきましたが、今回はヨーロッパ戦線, とりわけ1941年6月22日に開始し1945年5月2日に終結した独ソ戦に関しての著作を紹介します。 『独ソ戦 絶滅戦…
今回も書評を書きます。今回は『医療×歴史』のコンビネーションで面白い本を紹介します。 『世にも危険な医療の世界史』(リディア・ケイン, ネイト・ピーダーセン著 文藝春秋) 古代や中世はまだしも、20世紀に入っても、現代人(の医療者)の我々からみて…
今回は、久々に書評をupします。『なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議』(編・解説 半藤一利, 文春新書)をざっと紹介します。 この本は、文藝春秋の編集長や専務取締役などを歴任し、昭和史の研究者でもある半藤一利氏が、日本陸軍と自衛…
今日は久しぶりに医学ネタに戻します。 今日はextracorporeal membrane oxygeneration(略称; ECMO)の話をしましょう。まずこれはどうゆう物かと言うと、「遠心ポンプと膜型人工肺を用いた貯血槽をもたない閉鎖回路による人工心肺補助法」(『救急診療指針 …
「抗菌薬まとめシリーズ」を書こうかなと思っていましたが、色々と気になっていた話題があったので、今回は同シリーズを一旦中断します。 今日は、医師不足 ー 特に、医学部定員増や医学部新設について ー 様々な議論が飛び交っているので、まずはそれについ…
こんにちは。今回もまた医療ネタと全く関係ない話題で記事を書きます。 私は小学校の頃から、日本と世界の歴史に興味を持っており、中学生の時は、休み時間・昼休み中にひたすら井上靖の『敦煌』や陳舜臣の『十八史略』等を読んでいました。そうゆう訳で、今…
こんにちは。実は昨日、大学時代に所属していた部活の追いコンに出席してきました。どうやら医師・看護師国家試験共にまだ結果は出てないようですが、僕なりに盛大にお祝いし、激励してきました(笑) なので今日は、4月から初期研修医になる人の為に「これ…
今日は久しぶり?に医療・医学ネタに戻ろうかと思います。4月から研修医になる人も居るでしょうから、人工呼吸器の話をしてみます。 (1) まずは適応の話から 人工呼吸器及び気管挿管の適応となるのは次の通りです。 1. 気道の問題: 意識障害, 上気道の閉塞, …
今日もまた、最近読んだ本を紹介します。前回同様、アジア太平洋戦争に関連した本です。 『戦争調査会 幻の政府文書を読み解く』 著者; 井上寿一, 講談社現代新書 終戦直後の1945年、首相に就任した幣原喜重郎は、「敗戦の原因を調査し、今後の新日本の建設…
今日は久しぶりに、読んだ本の紹介をしてみたいと思います。 『日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実』著者; 吉田裕, 中公新書 歴史の授業やテレビ番組等で、アジア太平洋戦争のことは様々な観点で扱われています。この本は、実際に前線に立った兵士らのレ…
さて、1月も中旬に差し掛かりましたが、私の勤務先でも外来・病棟内でインフルエンザの患者がポツリポツリと出ています。抗インフルエンザ薬を処方してもらう患者さんが多々見受けられますが、果たしてこの人たち全てに、本当に必要なのでしょうか? まず、T…